山東省複数の刑務所で集団感染 刑務官らはホテルに隔離

近日、中国の湖北省や山東省の複数の刑務所新型肺炎の集団感染が確認されました。山東省済寧(さいねい)市では複数の刑務所で感染が広がり、当局は情報を隠蔽しきれず、20日になって、刑務官7人と受刑者200人の感染を認めました。

中共司法部監獄管理局責任者 何平氏
「2月20日までに、湖北省、山東省、浙江省などの5つの刑務所で受刑者の感染が発生している。うち、湖北省武漢女子刑務所で確診230人、湖北省漢津刑務所で確診41人、感染疑い9人。湖北省少年院で感染疑い1人。山東省任城刑務所で確診200人、感染疑い10人。浙江省十里豊刑務所で確診34人。以上はいずれも輸入型感染例である」

一方、ネットユーザーの投稿によると、山東省済寧市では任城(にんじょう)刑務所以外にも、魯西刑務所、湖西刑務所など、複数の刑務所で集団感染が発生しています。

また、ツイッターの投稿によると、済寧市のある刑務官の息子が感染地域から戻ってきたものの報告しなかったため、刑務官が感染。この刑務官によって刑務所内で感染が広がりました。しかし刑務所および上層部は、感染拡大に対する措置よりも、情報漏洩の防止を優先し、関係者のグループチャットを全て解散させました。

済寧市太白湖区のある地域防疫指揮部は緊急に通告を出し、「市内の刑務所と業務関係のある業者はできるだけ早く事前報告し、任城刑務所の関係者と接触した人は自主的に隔離を行うよう」求めています。

また、2月16日の投稿では、済寧市魚台県湖西刑務所の刑務官が武漢人と接触したことがあるが、やはり報告せず、14日経っても何の症状も現れませんでした。しかし現在、刑務所内では感染が広がり、刑務官と受刑者の多くが感染しています。

魚台県感染処理指導チームも2月16日、湖西刑務所の受刑者全員を別の場所に移送するとの通知を出しています。ただし、移送先は「機密」と記されています。

2月21日、ネット上には湖北省荊州市の刑務所から受刑者らが移送される動画が投稿されました。

あるネットユーザーは、「刑務所が一番安全だと誰が言ったのか?一人が感染すれば集団壊滅だ。一人ずつの隔離もできなければ、入院させるわけにもいかない」「彼らにどんな運命が待っているのか、知らない人はいないだろう。中国人なら誰もが知っているが、誰も言わない」と嘆いています。

大紀元が入手した内部資料によると、山東省済寧市任城刑務所で新型肺炎の感染が確認された刑務官らは、市内の鳳凰西苑ホテルに隔離されています。当局は感染情報の漏洩を防ぐため、刑務官らに秘密を漏らさない承諾書にサインさせています。

 
関連記事