テキサス州知事が麻薬密輸と人身売買取り締まりの成果を公表

テキサス州知事は4月1日、密輸業者がテキサス州南部の国境付近で子供を利用して大規模な人身売買麻薬の密輸を行ったと同時に、警察から逃れるために彼らが乳児に危害を加えたと発表しました。

テキサス州のグレッグ・アボット(Greg Abbott)知事は人身売買や麻薬の密輸を撲滅する活動「オペレーション・ローンスター(Operation Lone Star)」の成果報告を行い、テキサス州公共安全局 ( DPS )は28日間で598人を逮捕し、1万6000人の不法入国者を国境警備隊に引き渡したと発表しました。

また知事は、人身売買組織と犯罪集団が子供を使って麻薬を密輸入し犯罪者に国境を越えさせる手口を詳しく説明しました。3月16日、人身売買業者が生後わずか6か月の乳児をボートからリオグランデ川に落としましたが、その後乳児は警察に救出されました。

テキサス州のグレッグ・アボット知事
「彼ら(人身売買業者)は、こうすれば国境警備隊やテキサス州公共安全局が落とされた子供に注意を向けざるを得なくなると分かっていた。法執行者が救助に追われていれば、麻薬密輸業者と犯罪者グループがその期に乗じて犯罪行為を行うことができる」

乳児を救出した警察官は、人身売買業者はボートに6人乗せていて、「助けて」とスペイン語で叫ぶ声が聞こえたと話しています。

テキサス州の警察官
「その後、一人の女性が木の枝に手をかけて、赤ちゃんを抱いているのが見えた。川の水が子供の身体にかかっていた。私は彼女の上の方から接近しようと試み、隙間から赤ちゃんを掴んでフットボールのように抱え、それからその女性が木の枝をつたって上ってくるのを手伝った」

知事はさらに、テキサス州の警察で処理中の案件にも言及しました。3月初めに警察はリオグランドバレーにある犯罪者集団の拠点で、指名手配されていたメンバーを拘束しました。この容疑者は13歳の子供に性的暴行を2回加えていました。警察はさらに、逃亡中のドライバーの身柄の拘束にも成功しました。

テキサス州のグレッグ・アボット知事
「車が止まった後、彼らはその運転手が不法移民の密入国を行っていたことを発見した。その中には性的暴行を受けた14歳の子供も含まれていたほか、運転手の携帯電話から児童ポルノ画像が見つかった」

知事はTikTokに投稿されていた動画のスクリーンショット2件を公開しました。犯罪者グループはこのSNSプラットフォームに広告を掲載してテキサス州住民を募集し、報酬を支払う代わりに住民に彼らの手伝いをさせていました。

オペレーション・ローンスター計画が3月4日に始まってから28日の間に、コカイン14ポンド、23丁を超える銃、現金約100万ドルを押収したほか、6人を逮捕しました。

知事は、これらの数字は犯罪者集団に対する猛烈な反撃がまだ始まったばかりだということを示すものに過ぎず、問題を最終的に解決するため、バイデン政権は現在の危機に対し、実質的な行動に出る必要があると述べています。

 
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