ウイルス対応で更迭の湖北省トップと武漢市トップが新たなポスト獲得

昨年、湖北省の党委書記と武漢市の党委書記がそれぞれ更迭されました。これは、武漢での中共ウイルス感染拡大への初動対応の遅れが問題視されたためです。しかし、両者は最近、政府高官として別のポストを獲得しました。中共の高官が本当に責任を負っているのか、また説明責任を果たしているのか、疑問が提起されています。

中国における最近の報道により、政府高官は責任を負っていないのではないかという懸念が広がっています。

昨年2月、中国におけるウイルス蔓延の初期に、武漢市トップの馬国強・市共産党委員会書記と湖北省政治指導部トップの蒋超良・省党委員会書記が更迭されました。理由として、両者がウイルスの感染拡大やロックダウンへの対応に失敗し、無数の死者を出したことに対する問責だとされていました。

しかし、中国メディアの最近の報道によると、両者ともに党幹部として新たなポストに着任することが決定しました。現地の人々は、本当に中共の政府関係者は責任を負わされているのかについての懸念をNTDに語っています。

武漢市民 王さん
「これはただの人事異動であり、彼は更迭されたわけではない。庶民は政府の人事について議論することができない。政府高官の任免は私たち庶民がコントロールできるものではない。私たち庶民は何の価値もなく、いつでも切り捨てられ存在だ」

民主国家とは異なり、中国では党幹部は政権が任命します。また、国民には発言権がありません。

武漢市民 張さん
「党内で何が行われているのかわかりませんが、こんなことをしていてはいけないと思う。私は現在、監視されているので、多くを語ることはできない」

今回の馬国強氏と蒋超良氏の新ポスト着任は、特殊なケースではありません。中国では、失策を行った高官が一時的に解任され、後に別のポストに就くことは一般的であり、中共が説明責任を果たしているように見せかけるための常套手段であると考えられています。

 
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