前編では、台湾で刺傷事件に遭いながらも奇跡的に生還し、なお信念を貫き続けた姜嘉偉氏の姿をお伝えしました。後編では、さらに彼の闘いの軌跡を追います。
香港議会議長 姜嘉偉氏
「台湾で刺されたあと、帰宅までの道のりがとても怖かったのです。なぜなら、マンションの下で襲われたからです。それでも、毎回歩いて帰宅することで恐怖を少しずつ克服してきました。当時は、多くの人が引っ越しを勧めてくれましたが、私は移らずに、この恐怖を自分で乗り越えたいと思いました。くじけそうになった時は『初心を思い出すこと』、それが恐怖に立ち向かう最良の薬でした」
姜嘉偉氏は、香港で催涙ガスが立ち込める中を歩き出し、さらに台湾の路上で血だまりの中から立ち上がりました。姜氏の行動そのものが香港人の反骨精神を体現しています。
姜嘉偉氏
「退院した翌日、ちょうど香港基本法23条の立法化が進められていた時期に、台湾・西門町で香港人による抗議集会がありました。反対の意思を示すため、傷が癒えぬまま現場に向かい、ライブ配信を行いました。
香港が中国に返還されてから28年、私たちは『栄光が香港に再び戻ることを願って』と書かれた旗を掲げ、黙祷しました。あの呼びかけは、私たち全員がともに体験してきたテーマであり、共感し、認め合ってきたものでした」
姜嘉偉氏
「香港人がいる場所こそ、香港です。『香港』という名前は、もはや地名を超えて一つの『精神』となりました。私としては、自分を必要としている場所があれば、どこへでも行き、何でもする覚悟です」
その後、姜嘉偉氏は台湾を離れてカナダへ移住しました。難民保護を受けたことに感謝を示す一方で、抗争の歩みを止めず、中共による越境弾圧を告発し続け、絶対に屈することはないと誓っています。
姜嘉偉氏
「中共には民主主義がありません。香港議会の選挙そのものが、民主主義を高く掲げるプロセスです。中共はこれを非常に恐れていると思います。
相手は本気で私を同じ土俵に立たせてきました。それは良いことだと思います。少なくともその行動は、私たちが彼らにとって本当に脅威となり得る存在であることを示しています」
また姜嘉偉氏は、中共が越境弾圧の手法として「認知戦」を常用していると指摘します。これは民主主義陣営の結束を削ごうとするものだといいます。
姜嘉偉氏
「真実は認知戦に対する解毒剤です。私たち香港議会では『真相独立調査委員会』を立ち上げ、こうした真実をまとめ上げ、公式なルートを通じて世界に発信しています。世界中の香港人や第2世代、第3世代の人々に歴史と信念を伝えていきます」
彼はカナダや国際社会に向け、中共による越境弾圧に共に対抗するよう支援を呼びかけました。
姜嘉偉氏
「これからも国際社会に対して、中共による国外での越境法執行問題への関心を訴え続けたいと思います。私が願うのは、この抗争の活動が長期的なものとなり、中共が打倒されるまで続くことです。カナダ政府は関係者の名簿を作り、積極的に共産党打倒の議題や法輪功学習者への支援に取り組むべきです。そして、正義のために共産党に反対する人々が自由な国で確実に保護される必要があります」
姜嘉偉氏は、これまでの闘いの記録が綴られた資料をめくりながら、自身が知らぬ間に最も困難な時期を乗り越えてきたことに気付きました。そして、その支えとなってきた信念は「初心を忘れないこと」、さらに各地から贈られたお祝いのカードに込められた温かな気持ちだったといいます。
姜嘉偉氏
「このキャラクターは2019年にインターネット上で誕生しました。私は大きな共感を覚え、自分に似ていると感じています。到底敵わない相手を前にしても、果敢に立ち向かう姿を見せます。自分を強くするための方法もたくさん持っていて、投獄されたときも諦めず、友人たちのために獄中でも自由への道を探そうとしました。
私は多くの若者や香港市民の犠牲を背負っています。その涙、血、命、そして失われた自由、それこそが私が歩み続ける理由です。それは約束であり、命の重みを持つ約束なのです」
