戦場を生き抜いた中共の退役軍人 軍服姿で物乞い 当局が処罰

近年、中国では、退役軍人が集団で権利や待遇の改善を求める動きが、インターネット上でたびたび伝えられています。戦場に赴いた経験がありながら、後ろ盾がないために体制から見捨てられ、収入を失い、軍服姿で物乞いをして暮らす退役軍人も多いといいます。一部の退役軍人によると、中国共産党(中共)内部では、こうした行為を「赤色物乞い」と呼び、それを罪名として、多くの退役軍人に実刑判決を下しているといいます。

ネット上に投稿された映像には、旧式の軍服を着た退役軍人が、路上に座って物乞いをする様子が映っています。

また、朝鮮戦争で何度も功績を挙げたものの、戦傷による障害が残った90歳の退役軍人が、車いすに乗り、路上で露店を出しながら物乞いをする映像もあります。このほか、複数の退役軍人が軍服姿で横断幕を掲げ、集団で物乞いをしている映像も投稿されています。通行人からお金を受け取ると、軍隊式の敬礼をして感謝を表していました。

中国本土の退役軍人、高さんは新唐人テレビに対し、1972年に入隊し、精鋭部隊として知られる第38軍に所属していたと語りました。退役後は自動車修理工場で働いていましたが、勤務先のリストラによって、職を失ったといいます。

中国本土の退役軍人 高さん
「私は第38軍第112師団に所属していました。1999年には、自動車修理分野で山東省1位になりました。当時は月給5千元をもらっており、多くの修理工場から高給で誘われていました。しかし2001年になると、工場を取り上げられました。『公有制だから』ということでした」

高さんによると、仕事を失った後も、政府から就職先の手配や補償はありませんでした。生活のために物乞いを始めたところ、当局から「赤色物乞いの罪」に問われ、懲役2年を言い渡されたといいます。

高さん
「懲役2年の判決を受けましたが、納得できなかったため、書類には一切署名しませんでした。とっくに死ぬ覚悟をしていました。物乞いをすることさえ簡単ではありません。初めて物乞いをした時、私は彼らに拉致され、浙江省まで連れて行かれました。北京で全国人民代表大会と中国人民政治協商会議が終わると、そのまま浙江省に置き去りにされました。当時は本当に絶望しました」

高さんは、今の若者は住宅を購入できず、結婚もせず、子どもも持たず、家庭を築けなくなっている、何が「国や家を守る」というのかと批判しました。

高さん
「当時、兵士になったのは、自分の家や国を守るためでした。しかし今は、家さえ持っていません。何を守るのでしょうか。汚職を働く者を守るのですか。彼らは政権をただの汚職の道具にしています。ほかには何もせず、あらゆるところで汚職を働いています。今の中国本土では、行政機関まで、どこも『寝そべり』状態です」

中国本土の市民、袁さんは、中共の体制はあまりにも腐敗しており、多くの退役軍人に退役手当が支払われていないと語りました。政府が仕事をあっせんしても、その場しのぎの対応にすぎず、給与すら支払われないこともあるといいます。そのため、収入を失い、路上で物乞いをせざるを得ない退役軍人もいるとしています。袁さんは以前、退役軍人が北京に赴き、権利や待遇の改善を求める映像を、ネット上で数多く見たといいます。

中国本土の市民 袁さん
「武装警察が退役軍人を弾圧するために派遣されると、退役軍人たちは若い兵士に直接『かつて私たちも、あなたたちと同じ仕事をしていました。しかし今は年を取り、仕事もなく、退役手当も支払われません』と話しています。これを聞けば、兵士たちの心も当然大きく揺さぶられるでしょう」

 
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