【動画ニュース】ジャーナリスト「臓器狩りの魔の手はウイグル人に伸びている」

中国で法輪功学習者が生きたまま臓器を奪われ、臓器移植に使われていることが最初に告発されたのは2006年でした。それから10年以上過ぎた現在、新疆の収容所に大量に収監されている100万人以上のウイグル人が、臓器狩りの新たなターゲットになっていると疑われています。あるジャーナリストは、被害者は当初の法輪功学習者から、すでにウイグル人や他のグループにまで広がっていると指摘しています。

「ビター・ウィンター(Bitter Winter)」は中国における宗教迫害と人権状況に焦点を合わせているオンラインマガジンで、新疆の収容所について何度も取り上げています。3月12日、「ビター・ウィンター」のディレクターで、ジャーナリストのマルコ・レスピンチ(Marco Respinti)氏は、台湾で開催された「インド太平洋地域の宗教の自由を守るための市民社会の対話」に参加した際、再度新疆の再教育収容所には100万人以上のウイグル人が収容されていることに言及しました。

アメリカの「宗教の自由問題」担当の特別大使、サム・ブラウンバック(Sam Brownback)氏も3月8日、香港での演説において、中国共産党が法輪功学習者やウイグル人などから臓器を収奪しているとの指摘が続いており、調査員が提供したデータは悍ましいものであると述べました。これに対しレスピンチ氏は、「中国共産党は臓器狩りを否認しているが、我々にはその証拠があり、しかも今もなお続いている。被害者は当初の法輪功学習者から、現在は他の民族や宗教グループ、特にはウイグル人にまで広がっている」と述べました。

在米時事評論家 邢天行氏

「彼の手には証拠がある。臓器を奪われると人は死ぬので、直接的な証拠は難しいしかし、大量の間接的証拠から推測できる。つまり、中国共産党は新疆で100万人のウイグル人に対し、強制的に血液検査などを行い、DNAデータを集めているが、このこと自体が尋常なことではない」

ウイグル援助協会 ハリー・ハルムラード会長
「先日、米国のバイオテクノロジー企業が新疆への(DNA検査用)機器の販売を中止したが、このことと関係あると思う。中国共産党は現在100万ものウイグル人を収監しているが、収容所の中で臓器狩りが行われている可能性がある」

海外に亡命したウイグル人の元医師、エンヴァー・トフティ(Enver Tohti Bughda)さんは、2016年から中国共産党は健康診断、DNA検査の名目でウイグル人に血液採集を強要していると述べました。トフティさんは、当局は臓器移植用のデータバンクを構築していると考えています。さらに、アメリカの作家でジャーナリストのイーサン・ガットマン(Ethan Gutmann)氏の2017年の調査によると、99.7%のウイグル人が血液検査を受けています。

レスピンチ氏は、「問題は、人々のDNAを検査して何に使うのか?100万人もの無実の人を収監しているが、何がしたいのか。3歳から18歳までの子どもたちの収監はまた何のためなのか。恐ろしいことである」と疑問を投げかけています。

レスピンチ氏はさらに、臓器狩りがいまだに続いている確率は非常に高いと示しました。

ウイグル援助協会 ハリー・ハルムラード会長
「中国共産党がウイグル人の健康状態を気遣うことは考えられない。ウイグル人のDNAサンプルを集めるのは、きっと目的がある。ウイグル人を臓器狩りの新たなターゲットにしている可能性が高い」

時事評論家の刑天行(けい・てんこう)さんは、中国における臓器狩りは法輪功学習者から始まっており、この20年間で数々の邪悪な経験を積んだ中国共産党はさらなる利益のために、その魔の手をさらに伸ばしていると指摘します。

時事評論家 刑天行さん
「新疆のウイグル人も、中国共産党に人権を奪われ、抑圧されているグループである。法輪功学習者に行ってきた邪悪な手段をウイグル人に使うのはあり得ることだ」

では、どうやったら中国共産党のこの暴挙をやめさせることができるのか。レスピンチ氏は、「このことに対して自由世界は沈黙を続けてきたが、これは罪である」と述べています。さらに、「我々の努力が足りないから、まだ終止符を打つことができない」と示しました。

レスピンチ氏は、このことがビター・ウィンターが存在する理由であり、ビター・ウィンターは学者や専門家、ジャーナリストや活動家に繋がるためのプラットフォームを提供していると示しました。また、台北で開かれた「インド太平洋地域の宗教の自由を守るための市民社会の対話」も、西側社会に対し、立ち上がってこの恐ろしいことに対する反対の声をあげるよう呼びかけていると述べました。

刑天行さんは、中国共産党は法輪功学習者だけでなく、ウイグル人や他のグループの人々からも臓器を収奪し、肉体を消滅して暴利を貪っているが、その真の目的はこのことを通じて人々のモラルを下落させ、最終的に人類を破滅へ向かわせることだと指摘します。

この地球上でかつてない邪悪なことであると言われる生きた人からの臓器狩りは、ある意味で世の人々の良識に対する試金石であると言えるかもしれません。

 
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