第二波到来?北京で感染が急速に拡大 数十万人が感染のリスク【禁聞】

北京市当局が6月11日に地元での感染例を発表してから、感染例が急増しています。集団感染が発生した豊台区では「戦時状態」を宣言し、11の居住区が閉鎖され、小学校が休校となり、武警が出動し卸売市場を封鎖しました。地元市民は、感染は十数日も前から続いており、数十万人が感染の危機に晒されていると述べています。

中共当局は6月14日、北京の感染者は前日に新たに36人増え、合計で51人になったと発表しました。いずれも食品卸売市場「新発地」からの感染で、市場で働いている販売員、運転手、食品検査員、および買い物に訪れた顧客などです。感染者は増え続け、当局は11日から16日までに106人が感染したと発表しています。

地元住民は、多くの濃厚接触者がまだ検査を受けておらず、実際の感染者数は発表より多いはずだと述べています。

13日、新発地市場が位置する豊台区では「戦時状態」を宣言し、市場とその周辺の6つの市場、11の居住区を緊急封鎖し、周辺の3つの小学校、6つの幼稚園を再度休校にすると発表しました。

ネットに投稿された動画によると、市場の入り口には柵が設置され、車両や人の出入りが禁止され、大勢の武装警察と警察が投入されています。

新発地市場は北京最大の農産物卸売市場で、青果の取引量は市内全体の9割を占め、アジア最大の取引量を誇っています。

北京市民 周さん
「北京最大の卸売市場で、売り場の40か所、つまり、市場の40か所から陽性反応が出た。感染リスクは数十万人に及んでいる可能性がある。すでに十数日が経っているが、12日になって発見されたようだ」

北京市民の周さんによると、新発地市場には各地から人が集まり、北京市民だけでなく、地方から来る人も多いといいます。

資料によると、新発地市場の建築面積は21万平方メートルに達し、1日の来客数は平均5万人以上に上るといいます。

北京市民 于さん
「原因は食肉検査員の感染が確認され、彼と接触した人も感染し、別の市場の売り場もそうだった。だから市場6つが全部閉鎖された。新発地市場は野菜と穀物売り場も全部閉鎖された」

北京市民、于(う)さんによると、新発地市場は膨大な数の人が出入りしているため、感染は北京市全体に及んでいる可能性があると述べます。

于さんによると、新発地市場はすでに武装警察によって封鎖されているため、農民が運んできた野菜は売り先を失い、廃棄するしかなく、損失が甚大だと述べます。また、数千人に上る警察や職員が周辺で検査を開始したといいます。

周さんも、北京の各居住区での管理が再び厳しくなり、体温検査、マスク着用、QRコードの提示などが求められていると話します。

6月12日夜、新發地市場の理事長はメディアの取材を受けた際に、サーモンを切ったまな板からウイルスが検出されたと述べました。北京市当局は市内の全てのサーモン製品の撤去を命じ、中国疾病予防コントロールセンターの流行病専門家も、サーモンの生食は推薦しないと述べました。

これに対し、香港大学のウイルス学専門家で医学教授の金冬雁(きん・とうがん)氏は「中国新聞週間」の取材を受けた際に、魚から人間がウイルスに感染することはこれまでになかったと述べました。いまのところ、ウイルスが魚の体内で複製されることを証明できる証拠はなく、つまりサーモンが感染源である可能性は非常に低いということです。

武漢大学医学部ウイルス研究所の楊占秋(よう・せんしゅう)教授も、武漢肺炎ウイルスがサーモンや水産物を通して感染することを証明できる証拠は今のところないと述べました。

サーモンが感染源であるとする中共当局の論調とその動機については、疑いの目が向けられています。

北京市民 于さん
「サーモンが感染源であるはずがない。科学的に見ても、ありえない。だからみんなが疑問に思うのは、北京の今回の感染大爆発は深刻なことなのに、人為的なのかそれとも外部からの輸入型なのか、どれも北京市の回答が必要だ。科学的な回答が必要だ」

于さんは、現在民間では多くの疑惑が浮上しているが、その全てが北京市当局に向けられていると述べます。

北京市民 于さん
「なるべく早く調査結果を発表しなければならない。無闇に市場を閉鎖して、みんな・・・テナントは多くの損失を被っている。魚の廃棄だが、川魚まで廃棄している。数千キロだ。海の魚はもっと高い」

于さんが居住している朝陽区も感染が深刻な区の一つで、ある海外帰国者から11人が感染したと言われています。

現在、感染は北京から他の省にまで広がっています。東北部の遼寧省でも12日に無症状感染者二人が確認されましたが、いずれも北京で12日に報告された感染者の濃厚接触者とのことです。

ネットユーザーによると、河北省の都市では北京からの人の流入をを拒否しており、天津でも市民に対し、北京に行ったことがあるかどうかを調べています。

 
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