中共から逃れる香港人を支援する「新黄雀行動」 在米活動家らが発起

香港警察は2月28日、1月に逮捕した民主派55人のうち、47人を国家政権転覆罪で起訴しました。これを受け、ロサンゼルス在住の民主活動家で、弁護士事務所で移民関連のアドバイザーを務める鄭存柱(ていそんちゅう)氏は海外に逃れる香港市民を支援するための「新黄雀(しんこうじゃく)行動」を起こしました。

「香港国家安全維持法」が施行されて以来、多くの香港市民が中共によって不当逮捕されたため、海外へ逃れる人が増え続けています。香港当局の公式データによると、昨年香港からの海外移住者は4万9900人でした。

在米民主活動家の鄭存柱氏
「ある香港人が匿名でインタビューを受けたが、当局はその人の声と、一瞬映像に映った顔から彼を割り出し、すぐに香港から見つけ出した」「最近あった別の事例だが、警察関係のある幹部が、「反送中」運動を支持し、参加していた。100万人デモ行進の現場写真に映った小さな顔だけで、この幹部は特定され、降格処分となった」

天安門事件当時の学生リーダーで、現在ロサンゼルスの弁護士事務所で移民関連のアドバイザーを務める鄭存柱氏は、中共は政治的目標を達成するために、脅迫や威喝を常套手段としているため、米国に逃げても脅威を感じる人がいると語りました。

在米民主活動家の鄭存柱氏
「幾つか奇妙な事例もある。一つは、米国人が香港の「反送中」運動に参加した後、香港当局に指名手配されたこと。もう一つは、米国のグリーンカード所持者がインターネット上で「反送中運動」についてのコメントを投稿した後、中国重慶市の警察に指名手配された。つまり、あなたが米国にいても、中共はあなたが米国にいることを知ったうえで、インターネットからあなたを指名手配し、脅迫することができるということだ」

鄭存柱氏は、中共は人々を逮捕する証拠を提示できないので、香港当局が香港警察に匿名で逮捕を行うよう要求したことにも言及しました。

在米民主活動家の鄭存柱氏
「現場にいただけで疑うことができ、彼を逮捕することができる。最近、暴乱の罪で逮捕された女性がこれに当たる。棍棒を振るったり、放火したり、何かをしたわけではない。ただ、現場にいただけで、ただあなたを見つけて逮捕したのだ」

「黄雀行動」とは、1989年の天安門事件の際、香港の人々が、中国本土から学生が海外へ逃れるのを手助けした救出行動です。その恩返しの一環として、鄭存柱氏をはじめとする民主活動家たちが、「新黄雀行動」を発起し、すでに香港を逃れた人や逃れる予定のある香港人を支援しています。そして、より多くの人が香港の人々を支援してくれるよう願っています。

NTD Japan

 
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