中共が赤道ギニアに新たな軍事基地を建設

ウォール・ストリート・ジャーナルは12月6日、機密情報を引用して、中共は大西洋沿岸部の赤道ギニアに恒久的な軍事基地の建設を計画しており、これはホワイトハウスと米国防総省に対する脅威となると報じました。

ウォール・ストリート・ジャーナルは6日、米国政府高官の話として、中共がアフリカの赤道ギニアに、大西洋初となる恒久的な軍事基地を建設する計画を立てていることが機密情報から理解できると報じました。

この高官は詳細について触れませんでしたが、この件は将来的に中共の軍艦に、米東海岸の真向いの位置に軍事補給と休養の拠点ができることを意味しており、この脅威がホワイトハウスと米国防総省に警鐘を鳴らしていると述べています。

米アフリカ軍のスティーブン・J・タウンゼント(Stephen J. Townsend)司令官は4月、上院で証言した際に、中国による「最大級の脅威」は「アフリカ大西洋沿岸部の軍事用海軍施設だ」と述べています。タウンゼント司令官は、軍事用とは停泊と燃料や生活物資の補給が可能なだけでなく、中共海軍がそこで武器や弾薬を補充し、船の修理もできることを意味すると説明しています。

司令官の言う「最大の脅威」を排除するため、ジョン・フィナー米国家安全保障補佐官は10月に赤道ギニアを訪問し、北京政府の提案を拒否するよう説得しました。

人口140万人を有する赤道ギニアはスペインの元植民地で、1968年に独立しました。首都のマラボはビオコ島に位置し、バタがこの国最大の都市です。

米国高官は、中共の基地はバタに建設されるだろうとの見方を示しています。中共の一帯一路構想のもと、2009年から2014年の間に、中共国営企業「中国路橋集団」はバタ港を整備して、水深の深い商業港を建設しました。

米国防総省の資金提供を受けるアフリカ戦略研究センターのポール・ナントリヤ副研究員は「中国の建設する軍事基地は米国が建設しているようなものとは全く違う。彼らは民間使用と安全保障的要素を組み合わせている」と指摘しています。

中共政府のデータを参照すると、中共国有企業は過去20年間で、アフリカ大陸に商業用の港を100か所建造したことが分かります。

ウォール・ストリート・ジャーナルは、米国の諜報員が今年の春、中国がUAEで運営する商業用の港で、建造中の秘密軍事基地を発見したと報じています。これを受けたバイデン政権は、UAEに建設の一時中止を求めました。

記事では、米国は、中共が軍事力を補強するために海外に新たに建造する軍事基地が、カンボジアやUAEに建設されただけでなく、今度はアフリカの赤道ギニアまでカバーしたことを改めて認識したと伝えています。

 
関連記事