中共の統一戦線 ロサンゼルス市長室に浸透

最近の独自調査により、中国共産党(中共)の統一戦線システムが、米国の地方政府の中枢にまで浸透していることが明らかになりました。特に、ロサンゼルス市長の行政チームが焦点となっています。また、米国各地で最近発生している暴動についても、中共による長期的かつ隠密な浸透工作と無関係ではないとされています。

16日、「デイリー・コーラー・ニュース・ファウンデーション」は調査報告を発表し、ロサンゼルス市長カレン・バス(Karen Bass)氏のチームに所属する重要人物の一人、アダム・マー氏が、中共の統一戦線システムと深い関係を持つ家庭の出身であることを明らかにしました。

アダム・マー氏の父親であるデレク・マー氏は、長年にわたり中共の統一戦線システムに関連する複数の機関で職務を務めてきました。その中には、米司法省により統一戦線工作部(UFWD)の傘下組織と認定された「中華全国帰国華僑連合会(ACFROC)」の海外委員も含まれています。また、彼は北京の人民大会堂で会議に出席し、演説を行った経歴があり、過去10年間にわたって中共高官らと何度も交流を重ねてきたと報告されています。

2022年のロサンゼルス市長選挙期間中、デレク・マー氏の一家は資金集めや支持イベントなどを通じて、カレン・バス氏を積極的に支援しました。その息子であるアダム・マー氏は、バス氏の就任初期から市長室に入り、委員会任命担当官を務めた後、アジア系およびLGBTQコミュニティとの連絡担当官に転任しました。

カレン・バス市長の代表として、アダム・マー氏は華人コミュニティのイベントや地域の各種祝典に頻繁に出席してきました。その活動には、旧暦の新年パレードやアジア系米国人伝統月(AAPIヘリテージ・マンス)を記念する行事などが含まれています。

台湾国家安全研究所の研究員・沈明室氏は、中共は統一戦線によって築いた拠点を利用し、メディアや地域の公式イベントを通じてイデオロギーを拡散していると述べています。これは、中共が典型的に行っている統一戦線と宣伝を組み合わせた浸透手法だとしています。

台湾国家安全研究所の研究員 沈明室氏
「米国のある都市、ある州、あるいは全国レベルの政治を操る、コントロールする、あるいは影響を与えます。そしてその政治的行動は、中共から指示が下された後、それに従って実行しなければなりません。長期的な視点から見れば、もしその市長が中共の支援を受けて良い政績を上げれば、次に州知事や大統領、上院議員に立候補する際、その影響力はさらに拡大するでしょう」

以前の報道によると、2023年2月にアダム・マー氏はカレン・バス市長を代表して、華裔米国人団結連盟(Chinese American Unity Alliance)が主催した旧暦新年の祝賀晩餐会に出席し、名誉表彰状を授与しました。

この晩餐会には、少なくとも2人のロサンゼルス中国総領事館の職員が出席しており、同連盟の運営を担っているのは、アダム・マー氏の両親であるデレク・マー夫妻であることが明らかになっています。

沈明室氏
「中共が取り込もうとする相手に対しては、資金、人材、影響力、利益など、あらゆる手段を尽くします。しかし一度利用されてしまえば、そこから逃れるのは非常に困難です。米国や西側社会への影響は極めて大きく、これは単なる外交ではなく、イデオロギーと価値観の争いなのです。相手の考え方を変え、利益の提供を通じて支配し、自分たちのために動かせるようにするのが目的です」

6月6日、トランプ政権はロサンゼルスで「標的を絞った強制執行行動(​​targeted enforcement action)」を実施し、不法移民の摘発を行いました。これに対して、市長であるカレン・バス氏は強く反発しました。

中国問題の専門家であるゴードン・チャン氏は、バス氏の市長室は実質的に中共に浸透されていると見ており、彼女は意図せずして中共の戦略的な動きを助けている可能性が高いと指摘しています。

また、最近米国各地で、トランプ氏や現行の移民政策に反対する「ノー・キングス・デー」と呼ばれる抗議デモが発生しています。

「デイリー・コーラー」は先ごろ発表した別の報告で、この「ノー・キングス・デー」活動の主催団体の一つである「米国アジア太平洋系住民進歩連盟(AAPA)」について取り上げ、同連盟の代表である彭一玲氏は、「全米華人団体連合会( UCA)」の研修ディレクターも務めているとされています。

UCAの複数の幹部メンバーは、過去に中共の党・政府・軍と関係を持っていたことが確認されており、中には中共の合同参謀部や国家安全部といった情報機関で勤務していた人物もいます。

UCAおよびその関連団体は、街頭での抗議活動のほかにも、長年にわたって米国の政策議論に積極的に関与しており、国家安全保障に関するさまざまな提案や法案に対して反対の立場を表明し続けています。

豪州在住の法学者・袁紅氷氏は、今回米国各地で発生した騒乱の背後には、中共という火付け役がいると指摘しています。

豪州在住の法学者 袁紅氷氏
「過去数十年にわたる統一戦線による浸透工作を通じて、中共は、米国各地に点在する中国系の僑団や華僑団体、数多くのいわゆるNGO、中国人留学生のほぼすべての学生会、さらには法輪功学習者が設立したものを除くほとんどの中国語メディアを掌握してきました。今回の騒乱では、さまざまな面から中共が長年かけて米国社会に浸透してきた影響が、極めて悪質な形で波及・助長されていることが明らかになっています」

袁紅氷氏は、最近米国で起きた暴動は国際社会に再び警鐘を鳴らす出来事であると指摘しています。彼は、米国やヨーロッパ、そしてその他の民主国家に対し、中共の暴政によるあらゆる領域への浸透に対抗するため、団結して立ち向かうよう呼びかけています。

 
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