中南海で権力構造の大変動か 中国製造業は3か月連続で縮小

北京が中央議事協調機構を設立 専門家「習近平の権力低下を示唆」

6月30日、中国共産党(中共)政治局は会議を開催し、新華社は「党中央決策議事協調機構工作条例」が審議・可決されたと報じました。会議は党首習近平が主宰し、この機構の設立目的を「党中央による重大任務への集中的な統一指導の健全化」と位置づけ、「統括は代替せず、到達は越権せず」と強調しました。

一方で、専門家の間ではこの新たな機構の設立が習近平の権力基盤の揺らぎを物語っているとの見方が広がっています。

シンガポール経営大学の高樹超教授(Henry Gao)はXにおいて、「習近平が依然として強大な権力を保持しているなら、このような新機構の設立は不要に映る」と述べました。また、最近の軍上層部における忠誠派の粛清状況を鑑みて、習近平が指導権を徐々に喪失しつつある可能性を指摘しました。

台湾国防安全研究院の研究員・沈明室氏は『大紀元』の取材に応じ、この新条例が以前から囁かれてきた「西山会議」と連動している可能性に言及しました。胡錦濤や温家宝ら中共の長老が上層部会議の顧問として再登場しており、この条例が彼ら長老派に制度的な発言権を付与する役割を果たしているとみています。

瀋氏はさらに、中共は表面的には習近平主宰の形式を保ちつつも、内部ではかつての「集団指導」モデルへの回帰を進めていると分析しました。この動きは、習近平による一人独裁体制の修正を意図していると見られます。

時事評論家の李林一氏は、この機構の設立が中南海における重大な政治的変動の兆候であると断じました。この新機構は、習近平を形式的な存在へと押しやり、中共長老が実権を掌握する構図を生み出しつつあります。その性質は鄧小平時代の中央顧問委員会に似ており、この新条例発表のタイミングも中共内部の権力闘争の激化と密接に関連していると分析しました。

台湾勵志協会の執行長・頼榮偉氏も、この条例発表が非常に敏感なタイミングで行われたと指摘しました。頼氏は、これは習近平による過度な権力集中を抑制し、再び集団指導体制へと戻すための試みに他ならないと述べました。

今後の動向については、引き続き注視が必要です。

中国製造業が3か月連続で縮小 不動産市場も停滞継続

6月30日、中共国家統計局が最新データを公開し、6月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は49.7となりました。3か月連続で50を下回り、縮小傾向が継続しています。5月より若干回復したものの、依然として景気拡大の基準に届かず、中国経済への圧力が根強く残っています。

データでは、6月の新規輸出受注指数は47.7で、依然として縮小傾向にありますが、4月より改善しました。キャピタル・エコノミクスの中国担当エコノミスト、黄子淳氏は『フィナンシャル・タイムズ』において、米中貿易関係の緩和が米国の需要回復に寄与したとの見解を示しました。ただし、第2四半期の経済全体のパフォーマンスは第1四半期を下回り、下半期の回復も困難との見通しを述べました。

睿納新資産管理のチーフエコノミスト、張智威氏は、輸出の改善が見られたとはいえ、依然としてデフレ圧力と労働市場の停滞が続いていると指摘しました。政策決定者は短期的な対応を控え、今後の貿易戦争の展開を慎重に見守る姿勢を保っています。

不動産市場も6月の販売状況が引き続き低迷しました。中国不動産情報グループ(CRIC)のデータでは、中国トップ100不動産企業の6月売上高は3390億元で、前年同月比23%減となり、市場の停滞は4年連続で継続しています。

中共の李強首相は市場への刺激策を掲げていますが、パンテオン・マクロエコノミクスのチーフエコノミスト、ダンカン・リグリー氏はブルームバーグに対して、不動産政策に大規模な調整は見込めず、政府は緩やかな回復しか望めない現実を受け入れつつあると語りました。

ゴールドマン・サックスは今後数年間、中国の都市部における新築住宅需要が引き続き低迷し、2017年のピーク時より75%減少すると予測しています。最大の要因として人口減少が挙げられています。

中共スパイ疑惑 郭華萍の正体をフィリピン裁判所が認定

フィリピン政界に激震が走っています。6月30日、複数の現地メディアが報じたところによれば、マニラ地方裁判所は6月27日、元バンバン市長アリス・リアル・郭(Alice Leal Guo)の正体が中国国民の郭華萍(Guo Hua Ping)であると認定しました。

裁判所の67ページに及ぶ判決書では、フィリピン国家捜査局(NBI)が3件の指紋証拠を提出し、それらが完全に一致した事実を確認しました。これにより郭華萍がフィリピン国籍を偽装し、市長選挙に違法に出馬したことが明らかとなりました。

指紋は、2006年の外国人居留証申請時、2021年の商取引時、2024年の逮捕時に採取されたものでした。中指と人差し指の特徴点がそれぞれ15点、16点一致し、法律上の同一人物認定基準を大きく上回っていました。

郭華萍は2022年5月に市長選に当選しましたが、2024年3月に違法オフショア賭博、人身売買、マネーロンダリング事件に関与したとして罷免され、逮捕されました。

上院議員のリサ・ホンティベロス氏は公聴会で、郭華萍が偽のフィリピン国籍を用いただけでなく、中共のスパイとして活動していた疑いを示しました。

郭華萍は市長時代、若く活力あるイメージを打ち出し、経済支援策などを公約に掲げて支持を集めましたが、後に彼女の土地に大規模詐欺拠点が存在したことが発覚し、真相が露呈しました。

調査により、彼女は違法賭博グループと連携し、在職中に犯罪組織を庇護していた可能性があります。「豚の屠殺詐欺」などのオンライン詐欺にも関与し、マネーロンダリングで有罪となった中国富豪と共謀して人身売買にも加担していた疑惑があります。

今回の判決は、フィリピン大統領直轄の反組織犯罪委員会にとって、外国勢力の浸透を阻止する上での重大な勝利と位置づけられています。郭華萍は現在も勾留されており、他の罪状についても裁判が続く見通しです。

 
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