HUAWEI製スマートフォン 性能数値を大幅水増しの不正機能

米国の安全認証機関ULは6日、同社のベンチマークソフトで中国通信機器メーカー・HUAWEI(華為、ファーウェイ)製のスマートフォンの性能測定を行ったところ、正常時より大幅にパフォーマンスアップするようブースト(パワーアップ)機能が仕込まれていることを突き止めた、と発表した。これにより、UL社は同社の各端末ベンチマークスコアの比較ランキングから問題の機種を除外した。

UL社はタブレットやスマートフォンの性能ベンチマークアプリ、3DMarkを開発した安全認証機関である。

削除されたのは、HUAWEI のP20 Pro、P20、Nova 3、Honor Playの4機種。UL社の発表によると、その性能測定数値は正常時より47%も水増しされている。

これをうけて、HUAWEIの幹部、王成録 (おう・せいろく)氏は米メディアの取材に対して、自社製品のベンチマークスコアは実際の性能を反映していないと不正を認め、「 (中国の)他社もやっていることであり、HUAWEIだけがやらないわけにはいかない」と開き直る説明をした。

HUAWEI製スマートフォンをめぐっては、Nova 3の最近の広告で使われた自撮り画面は、デジタルカメラで撮ったものだったとか、同社公式Google+アカウントに公開された「P9が撮影した」とされる写真は、実際にはCanon EOS 5D Mark IIIで撮影したものだったなど、以前から不正宣伝の疑惑が相次ぎ浮上していた。

HUAWEIは日本向け製品として、SIMフリーのスマートフォン及びタブレット、ノートパソコンを販売しているほか、ソフトバンク、NTTドコモ、auに基地局や端末などを供給している。

 
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