未公表の北朝鮮ミサイル基地、米シンクタンクが13カ所特定

[ソウル 13日 ロイター] – 米有力シンクタンクの戦略国際問題研究所(CSIS)は12日、北朝鮮が明らかにしていない推定20カ所のミサイル基地のうち、少なくとも13カ所を特定したとする報告書を発表した。

Joseph Bermudez研究員は報告書で、一部でメンテナンスや小規模な設備の改良が行われていると指摘した。

特定した基地は、北朝鮮各地の山間部にあり、短距離から長距離までさまざまなタイプの弾道ミサイルが格納されているもよう。同研究員は「ミサイル基地は発射施設ではない」としている。

これまでのところ、北朝鮮はミサイル基地の存在を認めていない。アナリストは、核兵器およびミサイル能力に関する正確な情報開示が非核化合意の重要な要素になると指摘している。

今回隠れ基地が特定されたことは先の米朝首脳会談の精神に反するかとの問いに、ある国務省の当局者は「金正恩委員長が完全な非核化など自ら約束したことを守るのなら、北朝鮮と国民の未来はずっと明るくなるとトランプ大統領は明言している」と述べた。

韓国大統領府の報道官は、韓国と米国の情報当局者は軍事衛星を使って北朝鮮の基地を「注意深く監視してきた」とし、CSISの報告書に「新たな情報はない」とコメント。

報道官は、これらの隠れ基地は北朝鮮による「工作」だとする見方や、北朝鮮に隠れ基地の存在を公表させるための何らかの合意があったとの観測を否定した。

韓国の合同参謀本部当局者は記者団に対し、CSISが特定した基地を「承知している」と述べたが、情報収集活動によって基地で最近何らかの変化が示されていたかどうかは明言しなかった。

 
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