【動画ニュース】追査国際が中国の病院に電話聞き取り調査 法輪功学習者の臓器使用を肯定

法輪功迫害を追跡調査する国際組織(追査国際)」はこのほど、中国共産党が推進する法輪功学習者からの臓器強制摘出の現状に関する最新の調査報告を発表しました。報告書によると、生きた人間からの臓器摘出という残忍な行為が広く知れ渡り、国際社会から大きな非難を浴びても、中国国内ではいまだに組織的で大規模な法輪功学習者からの強制臓器摘出が行われていることが明らかになりました。

追査国際調査員:「それはつまり、2週間ほどで手術が手配できるということですか?」

北京朝陽医院肝臓移植、郎靭主任:「だいたいそれくらいです」

調査員:「ドナーですが、これも法輪功の、正常な健康体のドナーということですね?」

郎靭主任:「そうです。おっしゃる通りです」

これは追査国際の調査員と北京朝陽医院肝移植主任の郎靭(ろう じん)医師が11月6日に行った通話の一部です。

この電話で調査員は、肝移植が必要な病人がいると告げ、ドナーが法輪功学習者かどうかを郎靭医師に尋ねたところ、すぐにこれを肯定する言葉が返ってきました。

この録音によって、中国当局による法輪功学習者からの強制臓器摘出が2006年ごろに明るみに出て広く知れ渡り、国際社会から強烈に非難されているにもかかわらず、中国当局により、いまだに組織的かつ大規模に生きた人間からの臓器摘出が行われていることがはっきりと示されました。

追査国際の広報部主任で医学博士の李祥春氏

「中国共産党を解体しなければこのおぞましい行為は終わらないだろう。これ(中国共産党の悪事)は止めることができない」

10月19日から12月2日にかけて、追査国際は法輪功学習者からの臓器摘出に関わっているとされる中国大陸の病院やその院長、主任に対し、電話での集中聞き取り調査を行いました。

調査対象は、中国臓器移植分野でトップレベルの病院の院長、主任で、その多くはプロジェクト責任者や国家レベル、省レベルの技術専門家であり、中には法輪功迫害の専任機関の責任者も含まれています。例えば、杭州樹蘭医院の鄭樹森院長は中国臓器移植学会の前主任で、かつては法輪功学習者への迫害を行う重要機関である浙江省反邪教協会の理事長も務めていました。

調査報告には、「追査国際のリストに早くから名を連ねていたこれらの病院と医師は、手を止めることなく未だに強制臓器摘出を行っている。『まだ法輪功学習者の臓器を使っていますか?』の質問に対し、9カ所の病院の11人から『はい』という答えが返ってきた。他の調査対象者は言葉を濁したり、はぐらかしたりしたが、一人としてはっきりと否定した者はいなかった」と記されています。

調査員:「あなた方は今、法輪功のああいった正常な状態のドナーを使っていますか?」

上海仁済医院肝移植外科副主任、杭化蓮氏:「はい。間違いありません」

調査員:「法輪功のああいった正常な状態のドナーをお願いします

山東煙台毓璜頂医院腎臓移植主任、柳東夫氏:「この件については、こちらにいらしてから改めてお話しすることがあります」

一部の医師は、曖昧な返答で政府の公式発表を肯定し、臓器の大部分は脳死した人から摘出されたものだと説明しました。

追査国際の広報部主任で医学博士の李祥春氏

「中国大陸にはもともと脳死判定基準など存在しないし脳死関連の法規もない。だからこれは、世間を欺いているのに等しい発言で、彼らが生きた人間からの臓器摘出を行っているという事実を覆い隠すための答えだ」

手術までの待ち時間について質問した時の一般的な回答は1~2週間でした。このことから、病院の背後に巨大なドナーバンクが存在していることが分かります。ある医師は、病院では毎日こうした移植手術が数多く行われているが、これはごく普通のことだと強調しました。

これについて、追査国際の李祥春さんは「こうした巨大な移植システムの運用を維持し利益をむさぼるために、中国当局は法輪功学習者を殺害しているが、他のルートからもドナーを増やしている可能性が高い。例えば新疆ウイグル自治区の住民や、失踪した大学生などだ」と述べています。

追査国際の広報部主任で医学博士の李祥春氏

「法輪功が弾圧されたとき、多くの人が傍観し、口をつぐんでいた。こうした状況が続いた結果、中国当局は法輪功学習者に対して取った手段を、他の人たちにも取り始めた。だから他の人たちもこうした危険に遭遇し、捕まって臓器を摘出されたり、行方が分からなくなったりすることが起こり得る。こうしたことはどこにでもあり得ることだ」

追査国際が今回発表した17件の電話調査は、北京、天津、上海、鄭州、杭州、長沙、南京、広州、煙台など、3つの直轄市と8つの省の主要な都市を含む、中国全土の病院12カ所を対象に行われました。

 

 
関連記事