学校封鎖で閉じ込められた学生「休暇が来ても帰宅は困難」

「ゼロコロナ」政策による都市封鎖は中国各地で行われています。小さな宿舎に数十日も閉じ込められている大学生は、ネガティブな気分になると話しています。

吉林省長春科技学院の学生 伊凡さん(仮名)(2022.5.5)
「学校が封鎖されて2か月余りが過ぎた。すべて封鎖され、我々全員、宿舎から出してもらえない。授業はオンラインだ。イライラし、憂うつになる時もある。というのは、今は学校が休みに入っても帰省するのが難しいからだ。大学生が自宅に帰るのはとても難しいと感じている」

吉林省長春科技学院在学中の伊凡(い・ぼん)さんは、自宅は山西省太原市だが、5月の大型連休の間、長春の「行程コード」はすでに星印がついておらず、長春市は「低リスク地域」に指定されたにもかかわらず、帰宅することができないのだと話しています。

吉林省長春科技学院の学生 伊凡さん(仮名)(2022.5.5)
「航空機のチケットは私が初めに見た時は500元ちょっとだったが、1時間後に見た時には1000元以上に値上がりしていた。今は2000元、3000元を超えている。どんどん高くなっている。高速鉄道で帰ろうとしても直通便がないので、乗り継ぎ駅で隔離されなければならない」

帰宅困難になる理由は、交通手段のチケットが買いにくいことや、道中で乗り換える時に隔離されることだけではありません。費用が高額になることもその一因です。

吉林省長春科技学院の学生 伊凡さん(仮名)(2022.5.5)
「どの地域に帰っても隔離が必要だ。しかも自費だ。負担しきれない。航空チケット一枚が2000元以上もするのに、それに加えて14日間の隔離でさらに数千元が飛んでいく。負担するのは無理だ」

上海同済大学の学生
「同済大学が今、どんな状況かというと、トイレのゴミから感染が広がる懸念があるといってゴミ箱が撤去されたので、(使用済みトイレットペーパーを)宿舎に持ち帰らされている。水道の蛇口から感染する懸念があるといって、手を洗わせてもらえない。寝室に戻ってアルコールのウエットティッシュで拭くことしかできない。トイレから出ても手を洗わせてもらえない。感染症が広がっているのに手を洗わせてもらえないなんて、こんなにバカげた話が世の中にあるか?」

学校に何十日も閉じ込められている学生は、非常にネガティブな気分になると話しています。

上海松江大学城 ある学校の学生 姜微さん(2022.5.5)
「一日中宿舎で横になっている。横になっている時間がどんどん長くなっている。昼と夜が逆転したように感じる。明け方になっても寝付けず、昼間ずっと寝ている時がある。学習するときの態度もネガティブだし、崩壊しそうだ。だから早く私たちを家に帰らせてほしいと願うばかりだ」

上海松江大学城のある大学に通う学生は、彼らの学校は3月上旬からずっと封鎖されているが、彼らが現時点で入手している情報によると、6月末から7月上旬にならなければ帰宅できないと話しています。

 
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