台湾軍内部への中共スパイ浸透 現役軍人多数が起訴

台湾高等検察署は18日、台湾における軍事機密を収集していた中国共産党(中共)スパイ事件を摘発したと発表しました。この事件では23人が起訴され、うち8人は現役軍人が含まれており、注目を集めています。

台湾高等検察署台南検察分署は水曜日(18日)、起訴された23人のうち、8人が現役軍人であり、陸軍、海軍、空軍、さらには海巡署の軍人も含まれていると発表しました。最高階級は大尉であり、これらの軍人は全員、債務を抱えていることが確認されています。

大紀元のコラムニスト 王赫氏
「このような事件はこれまでにも多発しており、将官級から下級兵士までのケースがあります。これは中共が台湾に浸透していることを示しており、台湾の軍に対して大きな脅威をもたらしています。その浸透手段の事実は非常に単純で、金銭的な誘惑です」

この中共スパイ事件は、台湾検察が4月から捜査を開始し、49人を召喚して尋問し、主犯とされる許姓の兄弟および孫姓の男を逮捕しました。

検察によれば、許姓の兄弟は中共に買収され、その後、孫姓の軍人を含む13人を誘惑し、借金を抱える現役軍人を狙って軍事機密を探り収集活動を行ったと明らかにしました。

米著名軍事ブロガーのマーク氏
「彼ら(中共)は現役軍人を買収することで、現在の軍内部の情報を得ることを目的としています」

王赫氏
「中共は一貫して台湾を併合する野心を抱いており、台湾の反抗力、特に軍事的反撃能力は中共にとって大きな脅威です。そのため、中共が台湾への浸透において重点を置いているのは、台湾軍への浸透です」

今年6月、台湾国家安全局長蔡明彦氏は、国会議員からの質問に対し、調査中の共産スパイ事件の数が示すように、台湾内部での中共スパイ活動が非常に横行していると述べました。

マーク氏
「これらの人々は、共産スパイに浸透され、買収された結果、台湾にとって大きな問題を引き起こしています。彼らは絶えず台湾の情報を中共に提供するだけでなく、台湾内部で中国本土に対する良いイメージを作り出す、いわゆるプロパガンダを拡散する役割も果たしています」

今回起訴された8人の現役軍人は、《陸海空軍刑法》および《貪汚治罪条例》に違反した容疑がかけられています。

専門家は、中共は行動に際して一切の倫理的な限界を持たないため、台湾政府と国民には高度な警戒を強めるよう呼びかけています。

王赫氏
「中共という政権の邪悪な本質やその卑劣な手法に対し、台湾の民衆は高度な警戒心を持つべきです。中共を信じたり、中共に誘惑されたりすることは、自分自身にトラブルをもたらすことになります」

 
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